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内気や引っ込み思案の子に、習い事は意味があるの?

2018年11月24日コラム

 内気な性格を直したい…。何事にも積極的に取り組めるようになって欲しい…。
内気や引っ込み思案のお子さんを見ていて、もどかしくなってしまう経験はよくあることだと思います。

 一言で「内気」「引っ込み思案」と言っても、いろいろな性格の子がいます。家の中でははしゃぎ回るのに、一歩外に出ると静かになってしまう内弁慶タイプ、家でも外でも静かな内向的なタイプなどなど…。ここでは、大きく2つのタイプにわけて考えてみたいと思います。

人と関わることに、そもそも興味がないタイプ

 このタイプは、実は結構たくさんいます。講師の渡辺も、子供の頃は友だちと遊ぶより本を読む方が好きな子供でした。それでも「自分は友だちが少ない」と思ったことはありませんし、不満もありませんでした。本の中の登場人物たちが、だれよりも身近にいてくれたからです。

 子供にとって、心地良い空間やペースは違うものです。「みんなでワイワイ遊ぶのが好き!」「一人で好きなことに没頭する方が良い」どちらも持って生まれた素敵な性格です。ひょっとすると、好きなことに没頭するうちに、その分野でものすごく秀でた専門家になるかもしれません。

「一人が好き」は決して欠点ではありません。世の中には、友だちを必要としないタイプの人もいるのです。お子さんがそういうタイプなら…無理をさせずに見守ってあげるのが良いと思います。

「意欲はあるけど恥ずかしい」「人と接するのが怖い」タイプ

 その一方で、本当はみんなのところに行きたいのに、一歩踏み出せずにいるタイプの子もいます。このタイプの子は「やりたいけど、できるか分からない」という不安に捕らわれています。それをはねのけるのに必要なのは「成功体験」と「自己肯定感」です。

「成功体験」と言っても、何かものすごいことをやり遂げる必要はありません。「声をかけたら、答えてくれた」「遊びに誘ったら、いいよと言ってもらえた」そんな、ちょっとしたことでいいのです。小さな成功体験が積み重なれば、だんだん「これはできる!」という自信につながっていきます。そして新しいことに挑戦して成功した経験は、だんだん「初めてだけど大丈夫!」という自信につながります。それは自己肯定感を高め、自然といろいろなことに対して積極的になれることでしょう。まず初めは無理をせず、小さなことから成功する…それが大切です。

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自己肯定感 – 自分に自信を持つということ

 どちらのタイプでも大切なことは「引っ込み思案はいけない」と否定をしないことです。否定をされる=自分はダメなんだ、と思い込んでしまうことになりかねません。内気や引っ込み思案であることよりも、自分に自信を持てない方が大問題です。場合によっては常に自分を否定しながら生きることになってしまいます。

 人付き合いを無理強いするよりも、まずは何か「自分の得意なこと」を見つけてもらいましょう。「自分にはこれが出来る」という自信は、自己肯定感を高めるものです。逆に「自分にできることが分からない」状態は、グラグラ揺れる足場の上に立っているようなもので、不安でとても足を踏み出せるものではありません。しかし、一つでも自分にできることが分かっていれば「だったらあれもできるかもしれない」「これは難しいかな…?」と、自分なりに判断できるようになるものです。

結局、習い事に意味はあるのか?

 もちろんです! でもそれは「欠点を直すため」ではなく、自己肯定感を高める「成功体験を積み重ねる」ためであり「得意なことを見つける」ためです。だれかと接するのが苦手なら、ピアノや絵画など、1人でもできる芸術系の習い事も良いかもしれません。あるいは個人スポーツなども良いでしょう。9PROOMでは、ダンスとお芝居を教えていますが、この2つには個人でやることとみんなでやることの両方が詰まっています。

 心と身体はつながっています。心が小さくなっている時は身体も縮こまってしまうことはよくありますが、逆もまた然りです。身体を大きく動かしていると、自然と心も大きくなっていくのです。ダンスは、この点において非常に有用です。また、自分の意見を人前で言うのは、大人でも怖いものです。演劇は「用意されたセリフ」をしゃべることで、その怖さを和らげてくれます。しかし同時にそれは、人前で話す訓練であり、コミュニケーションの訓練でもあります。この両方をバランスよく行うことで、小さな成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めていきます。

何よりも、親子のコミュニケーションが大切

 それでも、決してかなわないことがあります。それは、親以上に子供に接してあげられる存在はいない、ということです。私たちにできるのは、あくまでも「手助け」です。ぜひ親子の間でたくさんコミュニケーションをとってください。話を聞いてもらえる、というだけでも、子供の心に大きな安心感が生まれます。それはやはり、自己肯定感につながります。内気や引っ込み思案も個性の一つです。コミュニケーションをとりながら、お子さんの良いところを見つけてあげてください。